あんこの原料:アズキについて
あんこの原料は、アズキ(小豆)からできています。このアズキは、マメ科に所属しており、写真のように枝豆のようなさやに包まれています。
実は、アズキは、豆類の中でも環境条件からの影響を受けやすく、地域特性、気候の特性があります。大きく夏アズキ、秋アズキ、その中間型のアズキがあります。
地域として、国産では北海道が収穫量の9割以上を占めており、それ以外には、兵庫県、岩手となります
アズキ大きく3種類に分類され、「普通小豆」、「大納言小豆」、「その他の小豆」となります。
写真の小さいほうが、「普通小豆」として、市場に出回るアズキとして、加工品としては、アン、和菓子、菓子パン、しるこ、赤飯などに多く使われています。
大きい方が「大納言小豆」として、大粒で皮が破れにくく、価格的にも高級なアズキとして、甘納豆、粒餡に使われています
「その他の小豆」として、その他としてグループされ、白小豆、黒小豆がありますが、ほとんど、市場に出回らないです。
あんこの起源は?
あんこの原料のアズキについては、歴史は古く、縄文時代の遺跡から発掘されており、「古事記」にも五穀として、稲、粟(あわ)、小豆、麦、大豆として、記載がされています。
あんこについては、飛鳥時代:推古天皇の時代として、遣隋使によって伝えられたようでが、この時は、甘いあんこではなく、あくまで「餡:アン」=詰め物の意味としての点心(中華料理の軽食)としての肉まんのような形の野菜や肉を詰めたものが原型とされています。
その後、鎌倉時代に、小豆を用いられた「あんこ」と「餡:アン」という組み合わせとして「小豆あん」として、お茶と共にいただくお菓子とし誕生しました。
しかし、この当時はまだ、塩味だったそうです。
室町時代末期から南蛮貿易で、砂糖が日本に流通するようになり、ようやく甘いあんこが誕生しましたが、この時代では、まだ一部の上流階級の食べ物でした。
江戸時代になると、幕府は、砂糖の国産化を進め、全国で砂糖の生産が増加し、庶民の間でも砂糖を手軽に使える時代になり、一気に庶民に広がるようになりました。
ちなみに、詰め物の意味の「餡:アン」に「こ」を付けた「あんこ」は、明治時代から現れたことばだといいます。
あんこについて、語らせていただきましたが、いかがだったでしょうか?
あんこって歴史が古く、いまのような甘い食べ物になるまですごく時間がかかったんですね~